書籍

「その日のまえに」

その日のまえに (文春文庫) 作者:重松 清 文藝春秋 Amazon かなり前に本を買って、その中のいくつかの物語を読んだことはあったのですが、通読はできておらず、アマゾンのオーディブルで出ていたので、移動中に聴いて「通読」(通聴?)しました。 ガンに犯…

「テキヤの掟」

テキヤの掟 祭りを担った文化、組織、慣習 (角川新書) 作者:廣末 登 KADOKAWA Amazon 暴力団と言われるものの中には、歴史的経緯から、博徒系、愚連隊系、テキヤ系がありますが、私自身、検察庁在籍当時に取り調べたり公判に立ち会ったのは、博徒系、愚連隊…

「お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像」

お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像 (朝日新書) 作者:黒田 基樹 朝日新聞出版 Amazon 出たばかりの本書の存在を知り、早速、読んでみました。 著者の本は、最近、 家康の正妻 築山殿: 悲劇の生涯をたどる (1014;1014) (平凡…

「華岡青洲の妻」

華岡青洲の妻 (新潮文庫) 作者:佐和子, 有吉 新潮社 Amazon 有吉佐和子による、かつての大ベストセラーで、前から読みたいと思っていたところ、オーディブルであったので、移動中に聴きました。 江戸時代の医師で麻酔を開発した華岡青洲の母や妻が、その身を…

「家康の正妻 築山殿」

家康の正妻 築山殿 (平凡社新書1014) 作者:黒田 基樹 平凡社 Amazon 築山殿については、徳川家康の正妻でありつつも、息子の信康とともに粛清され、「築山事件」として歴史上有名で、様々な本やドラマで取り上げられてきています。しかし、その真相について…

「NHK大河ドラマ歴史ハンドブック どうする家康:徳川家康と家臣団たちの時代」

NHK大河ドラマ歴史ハンドブック どうする家康: 徳川家康と家臣団たちの時代 (NHKシリーズ) NHK出版 Amazon ここ数年、年初に、NHK大河ドラマ関係で出るこの本を買って読むことが習慣化していて、今年も早速、読みました。時代背景がよくわかり、それほど厚く…

原城跡を訪問

先日、長崎へ行く機会があり、レンタカーで島原半島を一周して、原城跡へも行ってきました。有名な天草島原の乱の舞台、決戦地で、前から行きたいと思っていたので、現地では歩き回りじっくりと見学しました。本では読んでいましたが、 島原の乱 キリシタン…

「評伝 宮田輝」

評伝 宮田輝 作者:古谷 敏郎 文藝春秋 Amazon 私にとって、宮田輝は、記憶の中でNHKアナウンサーとしての姿がうっすら残り、その印象としてはその後に参議院議員へ転身した後のほうが強いという存在なのですが、興味を感じて本書を読んでみました。 戦前から…

「世界標準の経営理論」

世界標準の経営理論 作者:入山 章栄 ダイヤモンド社 Amazon 前に、参加しているビジネス書の読書会の課題図書になっていて、その際にかなり読み進めたのですが、実に分厚い本で、通読できていなかったので、読み残していたところを最後まで読んで通読しまし…

枢密院 近代日本の「奥の院」

枢密院 近代日本の「奥の院」 (講談社現代新書) 作者:望月雅士 講談社 Amazon 明治憲法における枢密院は、明治、大正、そして昭和の敗戦までの歴史書を読んでいると随所に登場しますが、どういう役割を果たしていたのかが見えない印象が強く、この本があった…

「考証 鎌倉殿をめぐる人びと」

考証 鎌倉殿をめぐる人びと (NHK出版新書) 作者:坂井 孝一 NHK出版 Amazon NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」は、最終回も終わり、私も1年を通して観て、実に見応えある大河ドラマであったと感じています。 本書は、ドラマの考証者であった著者によるもので…

「イノベーションの作法」

SHIFT:イノベーションの作法 作者:濱口 秀司 ダイヤモンド社 Amazon 参加しているビジネス書読書会の課題図書になっていたので読みました。 イノベーションを実現していく上での、手順や考え方が、具体例を交えながら実践的に書いてあり、そういったことに…

「松岡洋右と日米開戦:大衆政治家の功と罪」

松岡洋右と日米開戦: 大衆政治家の功と罪 (496) (歴史文化ライブラリー) 作者:聡, 服部 吉川弘文館 Amazon 日米開戦直前まで外務大臣であった松岡洋右は、日独伊三国同盟を成立させるなど日本の進路を決定づける上で大きな影響を及ぼした人物ですが、その松…

「真珠湾攻撃 隊員と家族の八〇年」

真珠湾攻撃隊 隊員と家族の八〇年 (講談社現代新書) 作者:大島隆之 講談社 Amazon 数日前、書店でぶらぶらしながら、日米開戦の日の前なので何か関連する本を読みたいと思ったところ、これがあり、読んでみました。 真珠湾攻撃に関する本は、過去に、何冊か…

「バブルの王様」

バブルの王様 作者:森功 小学館 Amazon バブル期に活躍(暗躍?)したアイチの森下安道氏に関するノンフィクションで、12月4 日から読み始め、おもしろいのでどんどん読んで、今朝、読み終えました。 バブル期を取り上げた本を読むと、アイチや森下氏はよく…

「文藝春秋オピニオン 2022年の論点100」

文藝春秋オピニオン 2022年の論点100 (文春e-book) 文藝春秋 Amazon もう2023年版が出ているのですが、2022年版が途中までしか読めていなかったので、最後まで通読しました。2022年を振り返りながら読みました。 2020年、2021年は、新型コロナウイルスに翻弄…

「老後破産ー長寿という悪夢ー」

老後破産: ―長寿という悪夢― (新潮文庫) 作者:NHKスペシャル取材班 新潮社 Amazon NHKスペシャルで放映されたものを書籍化したもので、番組放映時から話題になっていたのは認識していたのですが、読めていなかったので遅ればせながら読んでみました。 老齢に…

「リー・クアンユー、世界を語る」

リー・クアンユー、世界を語る 完全版 作者:グラハム アリソン,ロバートD ブラックウィル,アリ ウィン サンマーク出版 Amazon シンガポール建国の父であり、長く首相を務めてシンガポールを大きく発展させ、2015年に亡くなったリー・クアンユー氏ですが、た…

「株式会社規範のコペルニクス的展開:脱株主ファーストの生存戦略」

株式会社規範のコペルニクス的転回: 脱株主ファーストの生存戦略 作者:コリン・メイヤー 東洋経済新報社 Amazon 参加しているビジネス書読書会の課題図書に指定されていたので、通読しました。実に難解な本で(元々の原文がそうなのか、翻訳がそうなのかよく…

「テロリズムの罠 右巻:忍び寄るファシズムの魅力」

テロリズムの罠 右巻: 忍び寄るファシズムの魅力 作者:佐藤 優 Audible Amazon 前に、同じ著者の テロリズムの罠 左巻: 新自由主義社会の行方 作者:佐藤 優 Audible Amazon を移動中にオーディブルで聴いておもしろかったので、「右巻」のほうもオーディブル…

「残されたつぶやき」

残されたつぶやき (角川文庫) 作者:山本 文緒 KADOKAWA Amazon 昨年、惜しくも亡くなった作家・山本文緒氏の、ネットでのつぶやきを中心に再録したエッセイ集ですが、先日、 無人島のふたり: 120日以上生きなくちゃ日記 作者:山本 文緒 新潮社 Amazon を読ん…

「無人島のふたりー120日以上生きなくちゃ日記ー」

無人島のふたり―120日以上生きなくちゃ日記― 作者:山本文緒 新潮社 Amazon 昨年、惜しくも亡くなった直木賞作家の山本文緒氏の闘病記、日記、エッセイ(ジャンルにうまく当てはまらない)です。 こういった闘病記は結構あって、私も、過去に複数読んだことが…

「大人の流儀」

大人の流儀 作者:伊集院静 講談社 Amazon 前からおもしろそうだなと思いつつ、書店でちょっと立ち読みした程度しか読んだことがなかったのですが、シリーズ第1巻がAmazonのオーディブルで出ていたので、通しで聴いてみました。 様々なエピソードを交えながら…

「止まった刻 検証・大川小事故」

止まった刻 検証・大川小事故 作者:河北新報社報道部 岩波書店 Amazon 2011年3月11日に起きた東日本大震災の際、津波被害で多数の教員、児童が亡くなった大川小学校の事故について、河北新報が、紙面での連載を書籍化したものです。2019年に出て、割とすぐに…

「承久の乱 真の「武者の世」を告げる大乱」

承久の乱 真の「武者の世」を告げる大乱 (中公新書) 作者:坂井孝一 中央公論新社 Amazon NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」も、いよいよ承久の乱へ向けて動きつつありますが、そういう中でこれを読みました。今年の今頃に読むつもりでいたので、その意味では予…

「正しい核戦略とは何か」

正しい核戦略とは何か 作者:ブラッド・ロバーツ 勁草書房 Amazon たまたまこの本の存在を知り、核兵器の在り方、特に日本、日本人として核兵器とどう対峙していくかを考える参考にしたいと思って、通読してみました。 素人である私には、なかなか読むのに難…

「国家と情報ー日本の国益を守るために」

国家と情報―日本の国益を守るために (ワックBUNKO) 作者:大森 義夫 ワック Amazon 著者は、内閣情報調査室長も務めた元警察官僚で、先年、逝去されましたが、書くもの、発言に共感を感じるものが前からあって、これを少しずつ読んで、最近、やっと読み終えま…

「国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源」

国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(上) 作者:ダロン・アセモグル,ジェイムズ・A・ロビンソン,鬼澤 忍 早川書房 Amazon 国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源(下) 作者:ダロン・アセモグル,ジェイムズ・A・ロビンソン,鬼澤 忍 早…

「抑止ー「基本」なのに理解されていない考え」

抑止ー「基本」なのに理解されていない考え (扶桑社BOOKS) 作者:福山 隆 扶桑社 Amazon 最近、抑止力、反撃能力といったことが盛んに議論されるようになっていますが、基本的な理解を持っておかないと、その上での正しい理解も意見も出てこないので、何…

「ガダルカナル 悲劇の指揮官」

ガダルカナル 悲劇の指揮官 作者:NHKスペシャル取材班 NHK出版 Amazon NHKスペシャルで2019年に放映されたものを書籍化したものですが www.nhk.jp 今年になって再放送されたので改めて観て、本のほうはきっちりと通読していなかったので、通読しました。 一…