昨年、惜しくも亡くなった作家・山本文緒氏の、ネットでのつぶやきを中心に再録したエッセイ集ですが、先日、
を読んで、同氏の書くものを他にも読んでみたくなり、「つぶやき」のほうも読んでみました。
日常の様々な出来事について、様々な切り口で斬新に語っていて、とてもおもしろく、物の見方、考え方という点でも参考になるものがありました。亡くなる前年の12月にはNHKの朝番組に生出演してとても喜んでいたのが体調が悪化し、末期癌発覚へと、人生の浮沈が出ていて、とても身につまされるものがありました。
きらめくような珠玉の才能が、人々の掌中から、するっとすり抜けるように天上へと舞い上がっていった感がありました。もっと生きて、素晴らしいものを書いてほしかった、そのことを改めて感じました。