「国家と情報ー日本の国益を守るために」

 

著者は、内閣情報調査室長も務めた元警察官僚で、先年、逝去されましたが、書くもの、発言に共感を感じるものが前からあって、これを少しずつ読んで、最近、やっと読み終えました。

書かれてから20年くらい経っているものが多く、やや古くなっているものもありますが、本質的な部分で古さを感じないものが多々ありました。

日本は、政治、軍事において諸外国に比べ情報面で大きく遅れていて、とよく言われます。警備・公安、情報畑を歩んだ著者の、豊富な経験、知識に基づく警鐘、提言には今なお傾聴に値するものがありますし、普通の国になどといきり立つ前に、まずは、現行の法制度の中でできることをしっかりやっていくことが重要、肝要でしょう。

情報ということを考える上で、私が座右の書としているのは

なのですが、大森氏による本書は、堀氏の本と並ぶ座右の書となっていきそうです。