「国家はなぜ衰退するのか 権力・繁栄・貧困の起源」

 

上に続いて下も読み(正確にはオーディブルで「聴き」)終えました。

上を読んだ際にも述べましたが、

yjochi.hatenadiary.com

著者のメッセージは至ってシンプルで、包括的な国家社会は繁栄し、収奪的な国家社会は、限定的に伸びることはあってもいずれは衰え滅びる、ということです。包括的、というのは、富や権力が集中しない、開かれた、人々が叡智を出し合いながら運営されるオープンなものということでしょうし、収奪的、といいうのは、逆に、富や権力が特定の個人、一族、グループに集中し、その他大勢が搾取される、閉じたものということでしょう。

これは、国家社会に限らず、様々な組織、集団、グループについても言えることでしょう。衰退するのではなく、持続的に発展するような国家社会、組織、集団、グループを形成する上で何が必要なのかを考える上で、非常に重要、貴重な視点を提供する本だったと読み終えて感じています。