歴史・戦史

柴田勝家 織田軍の「総司令官」

柴田勝家 織田軍の「総司令官」 (中公新書) 作者:和田裕弘 中央公論新社 Amazon 私自身の柴田勝家に対するイメージは、 ・織田信長の最古参の重臣で、一時、反旗を翻したが後に帰参して重用された ・北陸方面で戦っている際に本能寺の変が起き、明智光秀打倒…

「青年家康 松平元康の実像」

青年家康 松平元康の実像 (角川選書 662) 作者:柴 裕之 KADOKAWA Amazon 昨年にKindleで落として、まだ読めていなかったので通読してみました。 今年に入り、青年期の徳川家康に関する本を複数読んでいますが、今なお謎多い築山事件など、諸説入り乱れつつ、…

「海軍こぼれ話」

海軍こぼれ話 (中公文庫 あ 13-10) 作者:阿川 弘之 中央公論新社 Amazon 旧海軍予備学生出身である著者には、 山本五十六(上)(新潮文庫) 作者:阿川 弘之 新潮社 Amazon など旧海軍関係の著名な著作が多く、私もかつてはいろいろと読んでいたものでしたが…

「徳川家康の最新研究 伝説化された「天下人」の虚構をはぎ取る」

徳川家康の最新研究 伝説化された「天下人」の虚構をはぎ取る (朝日新書) 作者:黒田 基樹 朝日新聞出版 Amazon 最近、同じ著者の 徳川家康と今川氏真 (朝日選書) 作者:黒田 基樹 朝日新聞出版 Amazon 家康の正妻 築山殿: 悲劇の生涯をたどる (1014;1014) (平…

二俣城・鳥羽山城・高天神城跡を見学

www.city.hamamatsu.shizuoka.jp www.city.kakegawa.shizuoka.jp 先月の週末、上記の3城跡を日帰りで見学してきました。 二俣城は、徳川信康が築山事件で自害した場所として有名ですが、本丸の天守跡が、なんとも言えず良い感じで、歴史を感じさせるものがあ…

「検証 長篠合戦」

検証 長篠合戦 (歴史文化ライブラリー) 作者:平山 優 吉川弘文館 Amazon 前に、同じ著者の yjochi.hatenadiary.com を読んだことがあり、これがなかなかおもしろく、「検証」のほうも読むつもりでいたのですが、なかなか読めずにいたところ、NHK大河ドラマ「…

徳川家康の嫡男・松平信康と正室・築山殿の死にまつわる謎が残る3つの通説

徳川家康の嫡男・松平信康と正室・築山殿の死にまつわる謎が残る3つの通説(歴史人) - Yahoo!ニュース 事件の際、信康を支える岡崎の徳川家臣団の多くが粛清・追放されている所を見ると、天正2年に発生した大賀弥四郎(おおがやしろう)事件(岡崎の高級…

「徳川家康と今川氏真」

徳川家康と今川氏真 (朝日選書) 作者:黒田 基樹 朝日新聞出版 Amazon NHK大河ドラマ「どうする家康」でも、徳川家康と今川氏真の確執、対決や和解が描かれていましたが、本書を知り、両者の関係が史実ではどうだったのかと思って通読してみました。 読んでみ…

「豊臣秀頼」

豊臣秀頼 (歴史文化ライブラリー) 作者:福田 千鶴 吉川弘文館 Amazon 最近、同じ著者の 淀殿:われ太閤の妻となりて (ミネルヴァ日本評伝選) 作者:福田千鶴 ミネルヴァ書房 Amazon を通読したので、淀殿の次は豊臣秀頼だなと思い、こちらも通読してみました。…

「徳川家康と武田信玄」

徳川家康と武田信玄 (角川選書) 作者:平山 優 KADOKAWA Amazon 先日、同じ著者の 新説 家康と三方原合戦: 生涯唯一の大敗を読み解く (NHK出版新書 688) 作者:平山 優 NHK出版 Amazon を読んだところで、こちらも読んでおこうと思い通読しました。「三方原合…

「新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く」

新説 家康と三方原合戦 生涯唯一の大敗を読み解く (NHK出版新書) 作者:平山 優 NHK出版 Amazon NHK大河ドラマ「どうする家康」でも、そろそろ三方原合戦を描く段階に来ているようで、昨年にKindleで買ってまだ読めていなかった本書を通読してみました。 …

「土葬の村」

土葬の村 (講談社現代新書) 作者:高橋繁行 講談社 Amazon 現在の日本では、亡くなった人はほとんど火葬されますが、本書では、最近まで土葬の風習が残っていた地域での葬送の様子や、風葬など他の葬送をしていた地域での様子などを、実際の取材に基づいて紹…

「戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯」

戦国三姉妹 茶々・初・江の数奇な生涯 (角川選書) 作者:小和田 哲男 KADOKAWA Amazon 前に買って、ちょっと読んだのですが読みかけになっていたのを、NHK大河ドラマ「どうする家康」で浅井家が取り上げられているのを観ていて読みたくなり、通読しました。 …

「淀殿:われ太閤の妻となりて」

淀殿:われ太閤の妻となりて (ミネルヴァ日本評伝選) 作者:福田千鶴 ミネルヴァ書房 Amazon この前に、 羽柴家崩壊 (中世から近世へ) 作者:黒田 基樹 平凡社 Amazon を読んでおもしろかったので、淀殿について評伝を通しで読んでみようと思い、前から持って…

松本潤「どうする家康」復調のナゼ…松重豊らベテラン“徳川家臣団”の結束力が追い風に

松本潤「どうする家康」復調のナゼ…松重豊らベテラン“徳川家臣団”の結束力が追い風に(日刊ゲンダイDIGITAL) - Yahoo!ニュース 『どうする家康』は、“神君”と呼ばれた歴史上の人物ではなく、“弱い人間”に焦点を当てた成長ストーリーです。劇中の家康の成長…

「羽柴家崩壊」

羽柴家崩壊 (中世から近世へ) 作者:黒田 基樹 平凡社 Amazon NHK大河ドラマ「どうする家康」では、浅井長政による裏切り、織田信長攻撃が描かれつつありますが、幼少時の淀殿もドラマに出てきていて、以前に買って読んでいなかった本書が良みたくなり読んで…

「ロシアについて 北方の原形」

ロシアについて 北方の原形 (文春文庫) 作者:司馬遼太郎 文藝春秋 Amazon ロシアのウクライナ侵攻の関係で、司馬遼太郎による本書が改めて読まれているという情報に接し、私も読んでみました。その存在は知っていましたが、読むのは初めてでした。 ロシアが…

聴く歴史・江戸時代『役人の不正に立ち向かった大塩平八郎と「大塩の乱」の真実』

聴く歴史・江戸時代『役人の不正に立ち向かった大塩平八郎と「大塩の乱」の真実』 作者:相蘇 一弘 Audible Amazon 先日、 大塩平八郎の乱-幕府を震撼させた武装蜂起の真相 (中公新書 2730) 作者:藪田 貫 中央公論新社 Amazon を読んだところですが、オーディ…

東京地検公安部ヒラ検事から見た警察庁長官銃撃事件(1)

平成7年(1995年)3月に発生した警察庁長官銃撃事件から、今年で28年になる。 当時、私は、同年4月に名古屋地検から東京地検へ異動し、公安部に配属になった。3月末に発生した長官銃撃事件の直後で、公安部ではその捜査にも従事することになると覚悟しており…

「歴代海軍大将全覧」

歴代海軍大将全覧 (中公新書ラクレ (177)) 作者:半藤 一利,秦 郁彦,横山 恵一,戸高 一成 中央公論新社 Amazon 前に読んだような気もするのですが、通読していない可能性があり、今ではKindleでも出ているので、Kindleで落として通読しました。 個々の海軍大…

「安倍晋三回顧録」

安倍晋三 回顧録 作者:安倍晋三,橋本五郎,尾山宏 中央公論新社 Amazon よく売れているようですが、私はKindleで通読しました。結構長くて、読むのに骨が折れましたが、いろいろと考えさせながら読ませる内容だと思いました。 これだけ安倍氏がまとまってイン…

「1時間でわかる家康と近江」

1時間でわかる家康と近江 作者:太田 浩司 サンライズ出版 Amazon 2月26日の午後、この本の関係で、著者の講演が近江八幡駅近くであり、西日本から戻る途中にヴォ聴いてきて、会場で、この本を買いました。 著者は近江在住の郷土史家で、地の利を生かして浅井…

「戦場の名言 指揮官たちの決断」

戦場の名言:指揮官たちの決断 作者:田中恒夫,葛原和三,熊代将起,藤井久 草思社 Amazon 戦史上有名な人物を、名言とともに紹介するもので、名言、人物とも、知っているものも知らないものもありましたが、なかなか味がある紹介で、最近読んだ本の中ではおも…

「ウィリアム・メレル・ヴォーリズ 失意も恵み」

ウィリアム・メレル・ヴォーリズ:失意も恵み (ミネルヴァ日本評伝選224) 作者:山形政昭,吉田与志也 ミネルヴァ書房 Amazon ヴォーリズといえば、数々の名建築を残して今なお語り継がれる人物ですが、買ったまま読めていなかったこの本を、最近、通読するこ…

「漂流 日本左翼史 理想なき左派の混迷1972ー2022」

漂流 日本左翼史 理想なき左派の混迷 1972-2022 (講談社現代新書) 作者:池上 彰,佐藤 優 講談社 Amazon これまで出てきた 真説 日本左翼史 戦後左派の源流 1945-1960 (講談社現代新書) 作者:池上彰,佐藤優 講談社 Amazon 激動 日本左翼史 学生運動…

「大塩平八郎の乱ー幕府を震撼させた武装蜂起の真相」

大塩平八郎の乱-幕府を震撼させた武装蜂起の真相 (中公新書 2730) 作者:藪田 貫 中央公論新社 Amazon 昨年に出て、なかなか出なかったKindle版が出たので落として読んでみました。 史実に基づきつつ、大坂町奉行所与力時代の大塩平八郎の職務、生活の様子や…

『鎌倉殿の13人』で学ぶ日本史

『鎌倉殿の13人』で学ぶ日本史 作者:呉座勇一 講談社 Amazon NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」放映中からサイトでアップされていたものですが、私はサイトのほうで読めていなくて、Kindle本で買って、まとめて読みました。 ちょうど、最近、昨年末に放映され…

「昭和史の人間学」

昭和史の人間学 (文春新書) 作者:半藤 一利 文藝春秋 Amazon 惜しくも世を去った半藤一利氏ですが、本書は、同氏の著作から人物評の部分を抜き出して構成されていて、なかなかおもしろい企画と思って読んでみました。 出典を明示しつつ、様々な人物評が展開…

「国衆 戦国時代のもう一つの主役」

国衆: 戦国時代のもう一つの主役 (1003;1003) (平凡社新書 1003) 作者:黒田 基樹 平凡社 Amazon NHK大河ドラマ「どうする家康」を観ていると、国衆であった徳川家康(当時は松平元康)が、今川家と織田家の間で苦労する姿が描かれていて、国衆について何か読…

「お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像」

お市の方の生涯 「天下一の美人」と娘たちの知られざる政治権力の実像 (朝日新書) 作者:黒田 基樹 朝日新聞出版 Amazon 出たばかりの本書の存在を知り、早速、読んでみました。 著者の本は、最近、 家康の正妻 築山殿: 悲劇の生涯をたどる (1014;1014) (平凡…