歴史・戦史

「関ヶ原(上)」

関ケ原(上) (新潮文庫) 作者:遼太郎, 司馬 新潮社 Amazon 久しぶりに通して読んでみたくなり、上巻を読みました。徳川家康が、豊臣秀吉の死後、様々な策謀をめぐらし、前田家を追い込むあたりまでが描かれています。 私が最初に関ヶ原を読んだのは高校生の頃…

「ナチ親衛隊(SS)「政治的エリート」たちの歴史と犯罪」

ナチ親衛隊(SS) 「政治的エリート」たちの歴史と犯罪 (中公新書) 作者:バスティアン・ハイン 中央公論新社 Amazon ナチ親衛隊は非常に有名ですが、センセーショナルに取り上げられることが多い割には、通史的なものを読んだ記憶がなかったところ、これが出…

地下鉄サリン事件から29年 高橋さん「風化防ぐのは私たち」

地下鉄サリン事件から29年 高橋さん「風化防ぐのは私たち」(共同通信) - Yahoo!ニュース 事件は1995年3月20日に発生。松本智津夫元死刑囚=教祖名麻原彰晃=の指示を受けた教団幹部らが、地下鉄日比谷線、千代田線、丸ノ内線の計5車両で猛毒のサリンを一斉…

「初戦圧倒」

初戦圧倒 (光人社NF文庫) 作者:木元寛明 潮書房光人新社 Amazon 10年近く前になりますが、初めてハワイのパールハーバーを見学し、一生懸命、英語の説明を読みながら印象に残ったのは、宣戦布告前の日本軍による卑劣な騙し打ち、という論調はなく、むしろ、…

坂の上の雲(一)

坂の上の雲(一) (文春文庫) 作者:司馬遼太郎 文藝春秋 Amazon 「坂の上の雲」は、通しで2、3回くらい読んでいるのではないかと思いますが、最近、通しでは読んでいなかったので通しで読みたくなり、一気に読むのは大変なのでポツポツと読むことにして、ま…

「余話として」

余話として (文春文庫) 作者:司馬 遼太郎 文藝春秋 Amazon かなり前に通読したような気がするのですが、久しぶりに読みたくなり、通読してみました。読んでいると、記憶があるところとないところがあって、前には通読していなかったのかもしれません。 歴史…

「高台院」

高台院 人物叢書 作者:福田千鶴 吉川弘文館 Amazon 今年は、高台院(豊臣秀吉の妻)没後400年ということですが、最近、出た本書を知り、通読してみました。 高台院は、当時の歴史書を読むと随所に登場しますが、高台院を軸にした本はこれまで読んだことがな…

アメリカの陰謀;ケネディ暗殺と『ウォーレン報告書』

アメリカの陰謀;ケネディ暗殺と『ウォーレン報告書』 作者:土田 宏 彩流社 Amazon 著者にはケネディ大統領暗殺事件について複数の著書、訳書があり、その中には私が読んだものもありますが、本書はそのような著者による最新のものです。従来、様々に語られて…

「紫式部と藤原道長」

紫式部と藤原道長 (講談社現代新書) 作者:倉本一宏 講談社 Amazon 先日、 NHK大河ドラマ 歴史ハンドブック 光る君へ: 紫式部とその時代 (NHKシリーズ) NHK出版 Amazon を読んでみたのですが、「紫式部と藤原道長」は大河ドラマの時代考証担当者によるもので…

「回想の大西瀧治郎」

回想の大西滝治郎―第一航空艦隊副官の述懐 作者:門司 親徳 潮書房光人新社 Amazon 昭和19年秋、日本海軍が総力を挙げて臨んだレイテ決戦において、初の特攻作戦を指揮した大西瀧治郎について、副官として身近にいた著者が、戦後、書き記したのが本書です。身…

「NHK大河ドラマ歴史ハンドブック 光る君へ 紫式部とその時代」

NHK大河ドラマ 歴史ハンドブック 光る君へ: 紫式部とその時代 (NHKシリーズ) NHK出版 Amazon このシリーズは、ここ数年、読んでいるのですが、今年の大河ドラマは自分にとって馴染みのない平安時代、主人公も治国平天下志向の強い自分にとっては興味を持ちに…

半藤一利の遺言 戦争と平和、そして「わが越後」

新潟日報ブックレット② 半藤一利の遺言 戦争と平和、そして「わが越後」 作者:新潟日報社・小原広紀 新潟日報社 Amazon 惜しくも亡くなった半藤一利氏が、アジア・太平洋戦争末期から、父親の郷里の越後長岡に住んで学んでいた時期があるのは、同氏の著書で…

「江戸絵図でわかった「江戸城」の真実」

江戸始図でわかった「江戸城」の真実 (宝島社新書) 作者:千田 嘉博,森岡 知範 宝島社 Amazon 本書では、近年になって発見された江戸最初期の絵図面にも基づきつつ、徳川家康が江戸に入府して築いていった、1600年代初頭頃の江戸城や江戸の街の姿を紹介してい…

「長篠合戦 鉄砲戦の虚像と実像」

長篠合戦 鉄砲戦の虚像と実像 (中公新書) 作者:金子拓 中央公論新社 Amazon 大河ドラマ「どうする家康」でも、長篠・設楽原の戦いは重要な場面として描かれていましたが、この戦いほど、織田・徳川連合軍による大量の鉄砲対武田騎馬軍団の戦いで後者が敗北と…

古代ローマの砦の遺跡を一挙に発見、定説覆す 機密解除されたスパイ衛星の写真から

古代ローマの砦の遺跡を一挙に発見、定説覆す 機密解除されたスパイ衛星の写真から(ナショナル ジオグラフィック日本版) - Yahoo!ニュース オランダ、フローニンゲン大学の考古学者リーデワイデ・デ・ヨング氏によると、この研究は、古代の景観を研究する…

「地中海世界 ギリシア・ローマの歴史」

地中海世界 ギリシア・ローマの歴史 (講談社学術文庫) 作者:弓削 達 講談社 Amazon 地中海方面の歴史に、ちょっと興味を感じてこれを読んでみました。 紀元前のギリシア文明の繁栄や、それが衰えた後、地中海エリアがローマ帝国の支配下になりローマ文明下で…

「徳川家康 弱者の戦略」

徳川家康 弱者の戦略 (文春新書) 作者:磯田 道史 文藝春秋 Amazon なかなかKindleで出なかったのが、やっと出たので落として通読しました。 著者の意図としては、幕府を開くまでの徳川家康の歩みを、できるだけわかりやすくたどるということのようで、確かに…

「徳川家康と武田勝頼」

徳川家康と武田勝頼 (幻冬舎新書 693) 作者:平山 優 幻冬舎 Amazon 著者の 徳川家康と武田信玄 (角川選書) 作者:平山 優 KADOKAWA Amazon を先に読み、「武田勝頼」のほうも読んでみようと思って、通読してみました。 私自身、不勉強だったのですが、NHK大河…

「撃墜(上)大韓航空機事件」

撃墜(上)大韓航空機事件 撃墜 大韓航空機事件 (講談社文庫) 作者:柳田邦男 講談社 Amazon 最近、北海道へ行く機会があり宗谷岬にも行ったのですが、そこに、1983年9月1日に起きたサハリン上空での大韓航空機撃墜事件の慰霊碑があり、事件のことを思い出し…

「小説帝銀事件」

小説帝銀事件 新装版 (角川文庫) 作者:松本 清張 KADOKAWA Amazon アマゾンのオーディブルで出ているのが目につき、そう言えば通しできっちりと読んだことはなかったなと思い、落として通しで聴きました。 感じたのは、犯行時(余罪を含む)にかなりの数の目…

「信長の血統」

信長の血統 作者:山本 博文 文藝春秋 Amazon 「信長の血統」とありますが、織田信長を中心とした(本能寺の変での死後を含め)、戦国末から江戸初期にかけての、織田家の人々の動き、大きな歴史の動きが流れで紹介されていて、ちょうど、NHK大河ドラマで描か…

「完全版 袴田事件を裁いた男 無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元エリート裁判官・熊本典道の転落」

完全版 袴田事件を裁いた男 無罪を確信しながら死刑判決文を書いた元エリート裁判官・熊本典道の転落 作者:尾形 誠規 朝日新聞出版 Amazon 本書は、題名にあるような元裁判官・熊本氏の後半生を描いたノンフィクションで、10年ほど前に出たものに、その後の…

「茜雲 日航機御巣鷹山墜落事故遺族の30年」

茜雲 日航機御巣鷹山墜落事故遺族の30年 作者:8・12連絡会 本の泉社 Amazon 今年で日航機墜落事故から38年ですが、本書は30年の時点で出たもので、買ったまま通読までしていなかったので、最近、通読しました。 犠牲者のご遺族が、それぞれの思いを綴り、年…

「大坂城をめぐる人々:その事跡と生涯」

大坂城をめぐる人々: その事跡と生涯 作者:北川 央 創元社 Amazon 著者は大阪城天守閣博物館の館長も務めた人で、大坂城や大阪の歴史に関する著書はなかなかおもしろく、私も過去に、 大坂城 (新潮新書) 作者:北川 央 新潮社 Amazon などを読んだことがあり…

「日航機123便墜落 最後の証言」「日航機事故の謎は解けたか」

新書885日航機123便墜落 最後の証言 (平凡社新書) 作者:豊裕, 堀越 平凡社 Amazon 日航機事故の謎は解けたか 作者:北村行孝,鶴岡憲一 花伝社 Amazon 日航機墜落事故から今年で38年で、事故の日を中心に報道が相次ぎましたが、前に読んだことがある「最後の証…

「歴史と名将 海上自衛隊幹部学校講話集」

歴史と名将 海上自衛隊幹部学校講話集 (角川新書) 作者:山梨 勝之進 KADOKAWA Amazon 紙の本では持っていて、読みたいと思いつつも読めずにいたのですが、Kindle版も出たことを知り、早速、落として通読しました。 著者は、ロンドン海軍軍縮条約当時の海軍次…

山本五十六、最期の15日間〜歴史に埋もれた「幻の3番機」

山本五十六、最期の15日間~歴史に埋もれた「幻の3番機」 (光文社新書 1251) 作者:池田 遼太,〈語り〉青木蔵男 光文社 Amazon 山本五十六連合艦隊司令長官が前線視察中に米軍機に待ち伏せ攻撃され、同長官らが戦死した、いわゆる海軍甲事件については、過…

「足利将軍と御三家:吉良・石橋・渋川氏」

足利将軍と御三家: 吉良・石橋・渋川氏 (559) (歴史文化ライブラリー 559) 作者:谷口 雄太 吉川弘文館 Amazon 徳川家康の青年期を見ていると、三河一向一揆との戦い当時、三河にいた吉良氏が敵対勢力として登場し、その後、江戸期になると、室町時代以来の名…

柴田勝家 織田軍の「総司令官」

柴田勝家 織田軍の「総司令官」 (中公新書) 作者:和田裕弘 中央公論新社 Amazon 私自身の柴田勝家に対するイメージは、 ・織田信長の最古参の重臣で、一時、反旗を翻したが後に帰参して重用された ・北陸方面で戦っている際に本能寺の変が起き、明智光秀打倒…

「青年家康 松平元康の実像」

青年家康 松平元康の実像 (角川選書 662) 作者:柴 裕之 KADOKAWA Amazon 昨年にKindleで落として、まだ読めていなかったので通読してみました。 今年に入り、青年期の徳川家康に関する本を複数読んでいますが、今なお謎多い築山事件など、諸説入り乱れつつ、…