地下鉄サリン事件から29年 高橋さん「風化防ぐのは私たち」

地下鉄サリン事件から29年 高橋さん「風化防ぐのは私たち」(共同通信) - Yahoo!ニュース

事件は1995年3月20日に発生。松本智津夫元死刑囚=教祖名麻原彰晃=の指示を受けた教団幹部らが、地下鉄日比谷線、千代田線、丸ノ内線の計5車両で猛毒のサリンを一斉に散布した。

29年前の今日、名古屋地検検事だった私は、前日、大学の同窓会があって上京し新宿のホテルに宿泊して、朝、起きてテレビをつけるとサリン被害者が地上へと搬出される光景が映し出されていて驚いたことが思い出されます。当初は何が起きたかわかりませんでしたが、徐々に、何者かが有毒なものを散布したことがわかってきたことも思い出されます。

その後、3月末には警察庁長官狙撃事件が起き、騒然とした状況の中、私は4月1日付けで名古屋地検から東京地検へ異動となり、公安部へ配属されて、オウム真理教関連事件の捜査の真っ只中に放り込まれることになりました。

一連のオウム真理教関連事件では多くの犠牲者が出ており、また、今なおサリン後遺症で苦しむ人々がいます。犠牲者のご冥福をお祈りし、また、心身に傷を残して生きる人々にお見舞いを申し上げます。

あのような事件が再び起きないために何をしていくべきか、我々は不断に考えていかなければならないでしょう。