アメリカの陰謀;ケネディ暗殺と『ウォーレン報告書』

 

著者にはケネディ大統領暗殺事件について複数の著書、訳書があり、その中には私が読んだものもありますが、本書はそのような著者による最新のものです。従来、様々に語られてきたケネディ暗殺事件に関する疑問を再掲しつつ、ウォーレン委員会による調査、報告に強く疑問を投げかける内容になっています。

オズワルドによる単独犯行とするウォーレン報告に、強い疑問があることは繰り返し指摘されてきていて、本書でも、具体的に突っ込んで論じられています。本書で指摘されているようなことも踏まえつつ、改めて、ケネディ暗殺事件の真相を、残された証拠から客観的かつ説得的に再構成してみる必要性を強く感じました。

多くの暗殺事件に言えることですが、ケネディ暗殺事件も、その予兆なようなものを軽視せず警備を厳重にしておくことで避けられたものだったと思います。そういう観点も、再発防止のためには必要ということを感じました。