「江戸絵図でわかった「江戸城」の真実」

 

本書では、近年になって発見された江戸最初期の絵図面にも基づきつつ、徳川家康が江戸に入府して築いていった、1600年代初頭頃の江戸城や江戸の街の姿を紹介していて、徳川家康が軍事的に頑強な江戸城を築こうとしたことなど、最初期の江戸の実像がわかりやすく、参考になるものがありました。

関東大震災までは、江戸期の名残が東京の中のあちらこちらに残っていたのが、大震災により失われたと言われていますが、今後、NHK大河ドラマでも江戸期が舞台となるものが出てくると聞いており、江戸の実像に対する人々の関心は高まりそうです。そういう意味で、本書が読めたことは収穫でした。