多忙で研究時間がとりにくいロースクール教員

指宿教授のブログで、

http://imak.exblog.jp/1984710/

といったことが述べられていた。

海外の最新論文とか読んでる暇もありません。せっかく抜き刷りを送ってもらっても机の上に置いてあるだけです。最近は置いてあると読めない現状にイライラがつのるので片づけてしまう(;;)
大事な合衆国最高裁の判決も読めません。
そうして、法学者の知恵の源泉が断たれてしまえば、日本の法状況を批判的外在的視点で考察する論考も生まれません。

現状では、教育に真摯に取り組めば、こういう状態になってしまう、ということなのだろう。ロースクール全体で、同様の事態が生じていることが容易に推測でき、由々しき問題と感じる。
では、どうすればよいか、といっても、すぐには名案が浮かばないが、思いつくのは、教育について、もっと実務家(主として弁護士ということになると思うが)を活用して、研究者教員の負担を軽減し、軽減された分を、研究に振り向けてもらう、ということである。そのためには、研究者教員と実務家教員の間で、適切な役割分担が行われる必要があるし、実務家教員では荷が重い、理論的に難易度が高い問題については、適宜、研究者教員にお出ましを願えるような態勢も必要であろう。
ロースクール問題というと、とかく学生の合格問題として論じられることが多い(と言うか、それがほとんど)が、教員(特に研究者教員)の置かれている現状についても目を向け改善すべき必要性を強く感じる。