今日の裁判員裁判(横浜地裁・1日目)

自分にとって初めての裁判員裁判が、今日から横浜地裁で始まりました。
午前中は、裁判員候補者から、裁判員6名、補充裁判員2名を選任する手続に立ち会いました。検察官、弁護人から直接質問することはできないことになっていて、ちょっと確認してほしいことを、裁判長を通じて聞いてもらった程度で終わりましたが、聞くのであればいろいろと聞きたいことはあるものの、時間の制約もあり、そもそも、どこまで突っ込んで聞くべきかという問題もあって、特に、裁判員の個性によって結論が変わりやすいのではないかと思われる事件や否認事件では、質問の求め方や理由を示さない不選任の仕方になかなか悩ましいものがあると感じました。
午後から、公判が始まり、通常の冒頭手続が淡々と進みましたが、裁判員裁判における検察官の冒頭陳述や証拠調べを見るのは初めてで、興味深く感じました。事件は、窃盗・強盗という同じパターンの山が3つある、というもので(そのうち1件が強盗致傷であるため裁判員裁判になっている)、事案複雑というわけではありませんが、被告人が3名いて、山が3つあればそれなりに経緯は出てくるので、検察官の作成した資料や説明を見たり聞いたりしていて、これでは、いきなり法廷に引っ張り出された裁判員はなかなか頭が整理しにくいだろうなと思いました。精密さは犠牲にしても、イラストを活用するなどして、もっとシンプルに、イメージ的に裁判員に訴えるようにしないと、検察官の立証がわかりにくくなる恐れがあると、かつて、あちら側にいて、そういう苦労をしていた立場としては、感じさせられるものがありました。
私のほうは、できるだけわかりやすく、シンプルな冒頭陳述をやったつもりでいたのですが、終わった後、裁判長から、「詳細な・・・」と言われてしまい、もっとシンプルにすべきだったかと思いました。なかなか難しいものです。
今日は、検察官請求の同意書証等の取調べまで終わり、明日は午前中から夕方にかけて被告人質問が行われる予定になっています。