【独自】民事裁判を全面IT化、提訴から判決までオンラインで…今国会にも法案提出へ(読売新聞オンライン) - Yahoo!ニュース
改正案では、▽訴状をインターネット上で提出できるようにし、代理人となる弁護士などにはネット提出を義務化▽口頭弁論には、原告側、被告側双方が、弁護士事務所などからネットで参加する「ウェブ会議」を認める▽判決は電子データで作成し、オンラインで当事者に交付することを可能にする――といった内容が盛り込まれる見通し。
一方、弁護士をつけずに当事者が裁判に臨む「本人訴訟」については、憲法で保障される「裁判を受ける権利」の観点から、ネット提出を義務づける対象から外し、「紙」での提出が認められる。手続きがオンライン化されても、裁判官は従来通り、裁判所の法廷内で訴訟を進める。
上記のような場合分けをすると、「全面」IT化とは言えなくなりますが、IT化することで、国民の裁判制度の利用が困難になってしまうようでは本末転倒ですから、そこはなかなか難しいものがあるように思います。
また、各種証拠の中には、紙としての存在、原本が重要な証拠価値を有するものも多数あり、リアルな場における原本確認が不可欠なこともよくあるものです。そういったことのIT化との整合性も、かなり問題になっていくような気がします。
裁判としてうまく機能し、関係者の利便性や権利を制約せず、しかもIT化を進めていくのは、かなり問題山積で前途多難ですが、やり抜くしかないでしょう。