新司法試験、5000人が受験へ=予想合格率は38%−法務省

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070419-00000140-jij-pol

今年の合格者数の目安は2000人で、予想合格率は約38%。昨年(合格率48・3%)よりやや「狭き門」となるが、新司法試験と並行して実施されている旧司法試験(昨年の合格率1.8%)と比べると依然、合格率は高い。 

私が合格したのは昭和61年ですが、その当時の合格率は、2パーセントから3パーセント程度だったと思います。この程度の合格率で、何年も受験を続けている受験生が多数存在する状況下では、私のような大学在学中の青二才は、「合格できる」という実感をつかむことができなかったことを思い出します。
「狐につままれたような」という言葉がありますが、最終合格した後も、自分自身が合格したことが現実の出来事とは思えない感覚がしばらく続き、これは夢で、夢が覚めたら司法試験受験を続けている自分に気付く、ということになるのではないか、という感覚にとらわれていたことも思い出されます。
以前読んだ

日本海海戦の真実 (講談社現代新書)

日本海海戦の真実 (講談社現代新書)

で(確かそうだったと思います)、ロシア・バルチック艦隊日本海海戦で撃破した東郷平八郎連合艦隊司令長官が、自らの作戦の妙を誇ることなく、繰り返し、「天佑」ということを口にし、揮毫していた、ということを読んだ記憶がありますが、日本海海戦には及びもつかないものの、私の合格も、正に「天佑」としか言いようがないものだった、という感覚は、今でも持っています。
ただ、併せて思うのは、私は私なりに努力はしたし、座して漫然と「天佑」を待っていたわけではない、ということです。世の中の様々な物事には、自分自身の力だけではどうにもならない「運」もありますが、幸運、強運へと近付くためには、やはり、それなりの努力といったものが欠かせない、ということも、1つの真実でしょう。