検察、袴田さんの有罪立証へ 再審公判、無罪に向けた審理長引く

検察、袴田さんの有罪立証へ 再審公判、無罪に向けた審理長引く(朝日新聞デジタル) - Yahoo!ニュース

焦点は、確定判決が袴田さんの犯行時の着衣とした「5点の衣類」で、逮捕から約1年後にみそタンク内で見つかり、付着した血痕には赤みが残っていた。再審開始を決めた3月の東京高裁決定は、弁護側の実験などに基づいて「1年もみそに漬かれば血痕は黒褐色に変わる」と認定し、逮捕後に捜査機関が入れた捏造(ねつぞう)証拠の可能性が「極めて高い」と指摘した。

東京高裁での審理は、最高裁により論点を衣類の問題に絞った上で差し戻された上でのもので、そうである以上、検察の補充立証は迅速、十分に行って高裁の判断を仰ぐべきでした。

高裁の決定が検察の意に沿うものではなかったからと言って、本来、やるべきであった補充立証を再審公判に持ち越して行うというのは、公益の代表者として国民の理解を得られるものか、かなり疑問を感じます。

そういったちぐはぐな対応は、検察への不信をさらに増大させかねず、今後の事件処理に悪影響を及ぼしかねないでしょう。そう感じるものがあります。