山梨知事に3百万円仕立券 検審、賄賂性低く「不起訴相当」議決

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120720/crm12072017510023-n1.htm

知事は捜査当局の聴取に対し、平成20年1月以降、50万円分のギフト券を計6回受け取ったことを認めた上で、「盆暮れの儀礼的なあいさつとして受け取ってしまった。賄賂だとは思わなかった」と説明したという。
検察審は「一般市民からして理解を得難い金額のものを軽率に受け取るべきではない。立場をよく考え、クリーンな県政に当たってほしい」と指摘。任期中の前知事や国会議員、弁護士らにも同様にギフト券を贈っていることなどから、賄賂性を認めるに足りる証拠がないとした。

常識的に考えて、疑問の残る認定、ということは言えるでしょうね。
こういった「バラマキ型」の供与では、賄賂性の認定が問題になりやすいものですが、50万円分のギフト券を、それも合計6回となると、社会的儀礼で片付けられる範囲を越えていると見るのが一般的な見方でしょう。
こうした高額の贈与をする人は、一見、ばらまいているように見えても、その人なりの計算、打算に基づいている、ということがよくあり、それを解明するのがこの種の事件の捜査、ということになると思います。これだけ、思い切りもらうだけもらっておきながら何の犯罪も成立せずお構いなし、では、知事も笑いが止まらないと思いますし、山梨では、知事に50万円のギフト券を6回も贈っても社会的儀礼で通ってしまう、ということに納得できない山梨県民は多そうですが、賄賂罪の捜査や事実認定の難しさ、ということも、改めて感じるものがあります。