http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080822/168559/
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20080822/168559/?P=2
執行猶予付き判決、加えて1億円もの賄賂認定金額の削除は検察側を動揺させるに十分だったようだ。ある検察幹部などは、「これは実質的に“無罪”に等しい判決だ」と漏らすほどだった。
検察内部からさえこのような声が漏れる背景の深層には、特捜検事らの取り調べに対する不信感が横たわっている。
「娘が高校卒業するまで、刑務所から出さないぞ」
私が検察庁に入った頃には、既に、「特捜部の捜査に誤りはない」などといった「特捜神話」には疑問が呈されていたように思います。ただ、こういうところに在籍している人々には、各方面から多大な圧力がかかる上、良い結果を出したいという自分自身の功名心も働くことは避けられませんから、どうしても無理に無理を重ねるということになりがちなのではないか、というのが私の印象ですね。
上記のようなことを言って(本当に言ったかどうかは知りませんが)、無理やり自白を迫る手法は、私が、ある事件でも「あざとい取調べ」と批判しているものですが、取調べの可視化の流れが確実に進む中、無理に無理を重ねないと立件、起訴ができない、といった捜査の在り方そのものを見直さないと、先がないのではないか、と感じるのは、私だけではないでしょう。