http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100320-00000053-san-soci
ゾルゲ事件は、昭和16年10月、ドイツの新聞特派員を偽装していたゾルゲが、元朝日新聞記者で近衛文麿首相のブレーンだった尾崎秀実(ほつみ)や沖縄出身の画家、宮城与徳らとスパイ網を組織、日本の政治・軍事情報を収集してソ連に伝えていたとされ逮捕された事件。
大橋氏は、警視庁外事課ロシア班長としてゾルゲの取り調べを担当。信頼関係を築き、後に刑死するゾルゲから自供を引き出した。
資料には、取り調べ調書のほか、容疑者と取調官の内面状態の変化を書き記したノート、ゾルゲが大橋氏にあてて「親切を忘れない」などとつづった書簡などがある。また、当時の内閣が戦況を分析した「内閣情報局週報」など、「太平洋戦争前後の軍事、治安情勢などを知る上での一級資料」(比屋根氏)が含まれている。
大橋氏については、以前、
名刑事の生き方
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090723#1248308443
とコメントしたことがありますが、あのゾルゲを自白させる、しかも、自白した本人から感謝されていたというのは、取調官として最高の域に達していたことを意味し、記事の中にある「容疑者と取調官の内面状態の変化を書き記したノート」などは、元取調官の私としても強い興味を感じます。
全体を網羅的に、というのは難しいとしても、特に注目に値する資料を抜粋して紹介するような書籍の出版を期待したいと思います。