「モノ言う被告」健在 村上ファンド公判、ヤマ場に

http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY200703240361.html

しかし、前代表に有利な証言が続出しても、検察側に焦った様子はあまり見られない。
前代表の追及に宮内前取締役が一瞬ひるんだ直後、検察官が前取締役に質問を投げかけた。ライブドア外資系金融機関に依頼して進めた資金準備や、ニッポン放送株の3分の1取得方針を前代表に伝えていたことについて、ひとつひとつ冷静に確認していった。
検察側の落ち着き払った態度にも根拠がある。これまでの公判で、宮内前取締役を含む複数のライブドア元幹部が、前代表に「200億円を借り入れできる」などと伝えた04年11月の会議の場面を法廷で詳述。株取得の実務を担当したライブドア子会社幹部も、事前に村上ファンド側と面談やメールでやり取りし、具体的な資金調達方法を伝えたと証言し、検察側の主張を強く裏づけたからだ。

上記のような経緯の上で、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20070321#1174483459

でもコメントしたように、2004年11月8日以降のニッポン放送株大量取得に至っている、という状況に照らすと、やはり、事件の「筋」としては、検察官にやや分があるのではないか、という印象(あくまで印象に過ぎませんが)を受けます。少なくとも検察官は、そういった「筋」に沿った立証を着実に行っておけば、被告人・弁護人側のパフォーマンス等で、多少、公判が紛糾することがあっても、最終的には有罪判決が獲得できると考えているのでしょう。
今日から被告人質問に入るようですが、

1 本件の経緯について、村上被告人自身がどのように供述するか
2 有罪自認から無罪主張に転じた理由をどのように説明するか
3 逮捕前の記者会見、逮捕後の検察官に対する供述、その後の公判供述を、矛盾なく説明した上で公判供述(無罪主張)の信用性を裁判所に印象づけられるか
といった点に、私は注目しています。