検察の裏金づくり認定 大阪高裁 判決は再び実刑

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070115/eve_____sya_____005.shtml

若原正樹裁判長は検察庁の調査活動費について「被告が直接体験した限度では、不正流用の事実があったと言わざるを得ない」として、検察による裏金づくりがあったと指摘。疑惑を否定してきた法務・検察当局にとって厳しい判断を示した。

被告人・弁護人は、公訴権濫用を主張したようですが、判決は、犯罪としての実態があったと認定したことになりますから、重いものを感じます。
上記のような認定や、判決の、

「検察当局が被告による調活費問題の公表を憂慮していたと推認できる」

といった指摘も踏まえて、敢えて感想を述べると、従来、世間の検察庁に対する印象として、警察等のように「目的のためには手段を選ばず何でもやってくる恐ろしい組織」という印象は比較的薄かったのが、この事件で、組織防衛のためここまでやったということが白日の下にさらされ、警察等とあまり変わりない、目的のためには手段を選ばない組織、といった印象を世間に植え付け、長い目で見ればかなり損をしたのではないか、と思います。もちろん、犯罪は犯罪としてきちんと対処すべきであることは言うまでもありませんが。