<クボタ石綿被害>工場近くほど死亡増加 因果関係を示す

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050828-00000011-mai-soci

人口動態調査での日本の中皮腫死亡率は、1年間で14万人に1人とされる。工場からの距離によって区域を分類したうえ、人口動態調査の死亡率をもとに各区域での想定死者数を算出。実際の死者数と比較した。
その結果、500メートル以内の区域では、計算上0.63人になるが、実際の死者は6人で9.5倍に達した。また、500メートル〜1キロでは1.90人の計算に対し、4.7倍の9人が死亡していた。1〜1.5キロでは、7人が死亡し、2.2倍だった。

刑事訴訟法などで、「疫学的証明」(因果法則が確立していない場合に、疫学の方法を用いてふたつの事柄の蓋然的関係を明らかにすること)ということが言われる場合がありますが、上記のような結果に照らすと、疫学的証明の手法により、アスベスト中皮腫の因果関係は立証できそうですね。
被害者や遺族の早期救済のためには、原因について責任ある企業から幅広く拠出金を出させ、国も予算措置を講じた上で基金を作り、合理的かつ公平な基準に基づいて各被害者等に給付金を支給し、その他の救済措置も講じるというスキームを確立すべきだと思います。

「原因企業は責任果たせ」 シンポで対応批判 石綿被害
http://www.asahi.com/life/update/0828/003.html