検察庁にも似たような面がありますが、警察の捜査活動というものは、意外と知られていないもので、それだけに、映画やドラマのようなものだとか見込み捜査で冤罪ばかり生み出しているといった「誤解」を受けやすいものです。
本書では、殺人、放火等を取り扱う捜査一課の捜査活動の実態が、著名、特異事件を舞台として紹介されていて、幅広く興味、関心を持たれつつ読める内容になっています。
従来の捜査活動は、個々の捜査員の献身的な努力や卓越した能力に大きく依存してきた面があると思いますが、働き方改革が警察にも及ぶ現状で、いかに組織として的確に動き着実に結果を出していけるか、といったことも読みながら感じるものがありました。