「フジテレビプロデューサー血風録 楽しいだけでもテレビじゃない」

 

 著者はフジテレビ生え抜きでホールディングスの社長や産経新聞会長も務めた人ですが、テレビ全盛期にフジテレビで様々な番組作りに関わってきた体験を綴っていて、結構楽しんで読めました。

著者が青年期から中堅期を過ごしつつ制作に関わっていた番組を、私も目にしており、語られている番組自体が懐かしく思い出されましたし、登場する人物にも物故者が結構いて、あの人がいたなー、といった懐かしさを感じるものがありました。

今よりも遥かに、テレビというものがよく見られ、制作に大きなお金もかけられ、思い切った企画を立てて世に問うことができていた、古き良き時代というものが感じられました。

幅広い年代から、それぞれのバックグラウンド、興味、関心に応じつつ読ませる1冊でしょう。