太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで

 

太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 上

太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 上

 
太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 下

太平洋の試練 ガダルカナルからサイパン陥落まで 下

 

 昨年来、コツコツと読んでいたのですが、やっと下巻まで読み通すことができました。結構、丹念な書き方の本なので、なかなか読み進めず骨が折れました。しかし、中身には濃いものがありました。

太平洋戦争の初戦で連戦連勝して破竹の勢いであった日本陸海軍も、徐々に行き詰まり、ガダルカナル島奪取には失敗し、その後も劣勢へと回り、昭和19年にはマリアナ沖海戦で惨敗、サイパン島も陥落して、東條内閣は倒壊するに至ります。本書上下巻では、そういった局面が描かれています。

著者の叙述スタイルは、エピソード中心で展開していて、基本的な時系列がわかっていない読者にはわかりにくいでしょう。しかし、そこが押さえられていれば、中身の濃密さに圧倒されつつ読み進めることができます。なかなかしんどいものがありましたが、読み通せて良かったと思っています。

最終の第3シリーズは、2018年に原著が出る予定であったものが、調べると、今年の7月に出版予定とのことで、翻訳が出るのが楽しみです。日本敗戦への経緯が描かれることになります。