保釈認める決定に準抗告、ケリー被告 保釈金7000万円納付

保釈認める決定に準抗告、ケリー被告 保釈金7000万円納付(TBS系(JNN)) - Yahoo!ニュース

東京地裁はケリー被告の保釈を認める決定をしましたが、東京地検がこの決定に対して準抗告を申し立てました。裁判所が再びこの申し立てについて、判断をすることになります。

 その後、準抗告が棄却されたとのことで、釈放されることになりました。

7000万円という保釈金額を聞いて、私は、高めに設定されたなと思いました。私が弁護人で、裁判官から保釈金はどの程度と考えられていますかと聞かれたら、3000万円か、高くても5000万円と答えたでしょう。7000万円というのは、保釈にはやや馴染めない、早期の保釈であり、検察から準抗告が出ることも見越して、担当裁判官が高めに設定したのではないかと思います。

否認事件であるにもかかわらず、かなり早期に保釈が認められた理由としては、

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本件で、「虚偽」かどうかという客観面は、法令の解釈を前提とした報酬の確定性という、専ら評価の問題になり、それについて罪証隠滅の余地はないことです。あとは、被告人らの虚偽性への認識ですが、主要な証人はほとんどが日産の社内にいて、しかも、司法取引といった手法も駆使されて証拠収集は相当程度進捗しているはずです。日産から被告人らが放逐された現状(取締役ではありますが)で、日産関係者への働きかけや通謀は考えにくいものがあります。そうすると、否認しているとはいえ、罪証隠滅の恐れは限定的なものであり、保釈金を高額に設定するといった措置を講じることで保釈は可能であると、裁判所が判断する可能性はそれなりにあるでしょう。

 といったあたりにあったのではないかと推測しています。

ただ、ゴーン氏については、特別背任罪で起訴されれば、そして、それも否認であれば、特別背任罪については、関係者も多く罪証隠滅の余地が大きいと判断されて、起訴直後の保釈はかなり難しいと思われます。現行の保釈の取り扱いを前提とする限り、ゴーン氏については勾留が長期化する可能性が高いと言わざるを得ないでしょう。