大津園児死傷 地裁、被告の保釈取り消し 論告求刑やり直しの見通し

大津園児死傷 地裁、被告の保釈取り消し 論告求刑やり直しの見通し(毎日新聞) - Yahoo!ニュース

被告は19年12月の公判後に保釈されたが、判決の言い渡しが予定されていた1月16日の公判で突如、起訴内容を争う姿勢を示し、言い渡しが延期されていた。検察側は禁錮5年6月を求刑していたが、論告求刑はやり直される見通し。今後の公判の日程は未定。

 刑事訴訟法では、第96条1項で、裁判所は、左の各号の一にあたる場合には、検察官の請求により、又は職権で、決定を以て保釈又は勾留の執行停止を取り消すことができる。」として、取消事由として、

一 被告人が、召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。
二 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
三 被告人が罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
四 被告人が、被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
五 被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。

と定めています。

「公判で認めていたのが急に否認した時」というのは取消事由ではないので、法定事由のうち、何らかの事情が具体的にあったものと推測されますが、記事を読む限りよくわかりません。

改めて見てみると、「逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき」「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき」も取消事由で、相当な理由とはいえ、そういった疑いがあっても取り消されるわけですから、保釈された被告人の立場はかなり不安定で危ういものということができるでしょう。