「権威への反感」が動機? 語り始めるも明確な説明なし

http://www.sankei.com/affairs/news/141121/afr1411210028-n1.html

過去に別の事件で実刑判決を受けた片山被告。「服役中に刑務官にひどい扱いをされ、自分が壊れてしまった」と述べ、この経験が権威全般への怒りを醸成させたとした。
ただ、権威への反感が、なぜ警察をおとしめる方向に向かったのかについて、明確な説明はない。誤認逮捕が続いたことを「これからの展開にワクワクしていた」と振り返り、「警察が高い技術を持っていればもっと違う結果になっていた」とも語った。誤認逮捕の責任を警察の捜査に転嫁したとも取れる発言は「(片山被告は)自分の責任について理解できていない部分がある」と弁護団をあきれさせた。

私は、この人に会ったことはなく、私のもとへ送られてきたメールや報じられていること程度しか材料がありませんが、本件の背景にあるのは、

・権力全般、中でも捜査権力に対する反感、敵愾心
・「サイコパス」と評価されているような、規範意識が欠如した反社会的人格、自己顕示欲
・高度ではないものの目的に沿って手段を講じられるITスキルや実務能力

ではないかと感じています。本件で犯人特定につながったのは、江の島で猫の首に記憶媒体を取り付けた際に身をさらしたことにあるのではないかと思いますが、そこまでさせてしまったものは正に「自己顕示欲」であり、それが墓穴を掘り命取りになったところに、特異な事件が、犯人の特異なパーソナリティでひょんなことろで解決に向かった、偶然、巡り合わせのようなものを感じます。
一連の事件は、全体として、一種の「サイバーテロ」のような要素を持っているのではないかと私は感じていますが、こうした危険に常に社会が、我々個々人がさらされている、そういう怖い現実が露呈したことも、本件の大きな特徴であったと言えるでしょう。IT社会において、安住の地はどこにもないという厳しく悲しい現実に、我々は直面せざるを得ません。