検察、「幻聴」鑑定証拠調べ撤回 大阪・ミナミ通り魔事件

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/56131

大阪地検が「犯行時に幻聴があった」とした精神鑑定書の証拠取り調べ請求を撤回し、再鑑定を大阪地裁に申請したことが3日、裁判関係者への取材で分かった。
鑑定書などを基にすれば、判決で刑が減軽される心神耗弱が認められる可能性があり、弁護側は「何としても極刑にしたい検察のご都合主義」と批判している。
精神鑑定は地検が実施したもので、それを自ら不服として再鑑定を申し出るのは極めて異例だ。

起訴前の捜査段階であれば、鑑定結果に問題があると検察庁が考えて、別の鑑定を実施して行う、ということもできたはずで、それをすることなく、起訴後になって、あの鑑定はまずかったから裁判所で再度やってくれ、という手前勝手なことが認められるなら、何のための捜査だったか、ということになるでしょうね。
裁判所としては、鑑定の必要性を慎重に吟味し、真に必要があればやむを得ませんが、検察官が、その鑑定に依拠しつつ起訴することにしたという経緯を十分踏まえ、安易に再鑑定を実施すべきではないと思います。
こういうところを見ていると、検察庁の劣化、弱体化を感じますね。