「GALAXY S 4」は売れるのか? サムスン人気の試金石

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130329-00000000-trendy-prod

GalaxySからS3までの歴史にも触れられていて、わかりやすい良記事ですね。

先にも触れた通り、日本ではITへの関心が高い層にはスマートフォンがすでに行き渡っており、これからはむしろITへの関心が低い層にいかに売り込むかが求められる。それゆえ、NTTドコモの冬モデルで“バッテリーの持ち“に注力した「AQUOS PHONE ZETA SH-02E」が、春モデルで“真の全部入り”を実現した「ELUGA X P-02E」が注目を集めたように、現在はパソコン的な“性能の高さ”や“先進性”よりむしろ、“機能の豊富さ”や“分かりやすさ”といった、家電的な要素が求められつつあるように見える。
こうした日本市場ならではのニーズを拾い上げて端末を開発した場合、世界市場とニーズのずれが生じてくる可能性もある。サムスン電子は、もともとグローバルでの横展開を重視している。これまでのGALAXYシリーズでは、“日本仕様“のうちワンセグFeliCaへの対応は実現してきたものの、デザインの変更が必要かつ代替要素が多い赤外線には対応しない方針を貫いている。だが、そうしたローカルニーズの“隙”が弱みとなり、ローカルモデルに足元をすくわれる可能性も否定できない。

ハイスペック、多機能が進んでくると、既にスマートフォンを使いこんできている人にとっては嬉しいものですが、今まではガラケーだった、あるいは、前にスマートフォンを買ってはみたが通話とメール程度しか使わないままでそろそろ買い替えを考えている、といった人にとっては、それほどのハイスペック、多機能では使いこなせないし要らない、ガラケー機能があれば良い、ということになりかねないでしょう。Galaxyシリーズでも、日本未発売の廉価モデルはありますが、日本では、ハイスペックで高価な製品を売りまくりたいせいか、通信キャリアでは売ろうとせず、需要と供給のミスマッチという事態も生じてきている面があるのではないかと思います。
日本におけるスマートフォン市場も、次第に製品が行き渡り、成熟化してくれば、様々な需要が生じてきますから、売る側も、そういった需要をうまくつかんで、必要としている人に必要なものを売る、という方向へ進む必要があるでしょう。記事にある、ローカライズの問題は、サムスンのような全世界に展開する企業にとっては、おそらく常に悩ましい問題で、そこにこそ、日本のメーカーの生き延びる道があるのかもしれません(結局、ガラパゴススマートフォンかよ、ということになってしまいますが)。