「なぜ息子は短い人生に…」 父親、真実求め何度も学校へ

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120717/trl12071711450005-n1.htm

昨年10月11日、男子生徒が自殺した日の朝。現場には泣き崩れる家族の姿があった。14階の通路には、男子生徒のスポーツバッグが残されていた。父親がその日に持たせた弁当が入っていた。
「なぜ息子は短い人生を自ら閉じなければならなかったのか」。調査を求め、学校に何度も足を運んだ。

昔、ある検察庁で勤務していた時、生徒が学校内のある事故で亡くなった、という事件を担当し、学校関係者が被疑者になっていて、なかなか事実認定が難しい事件であったのですが、亡くなった生徒の父親に検察庁に来てもらい、事情を聴いて、その際に、何かの資料をその方が持っている、という話になり、今度来るときに持ってきてもらうか郵送してもらえばよいですよ、と言ったところ、外に駐めてある車の中にあるはずなのですぐに持ってきます、と言って部屋を飛び出すように出て行き、少しして資料を持って戻って来られた、ということがありました。ちょうど、今のようにとても暑い時で、戻ってきたその方が、全身汗だくになっていた姿が今も脳裏に浮かび、その当時も、亡くなったお子さん(息子さんでした)を想う気持ちに心打たれたことが思い出されます。
大津の件で、学校関係者にとっては、大勢いる生徒の中の1人に過ぎなかったのかもしれませんが、家庭ではかけがえのない存在で、そういう大切な存在をお預かりしているという気持ちがもっと前面に出て行動につながっていれば、最悪の結果は避けられたのではないか、ということを、自分自身の記憶の中の情景とともに、考えていました。