裁判員 暴力団員も選ばれるの!? 検察側『可能性低い』

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2009073102000249.html

最高検裁判員公判部の上冨敏伸検事は「まず、禁固以上の刑に処せられた者は、原則として裁判員になれない。暴力団関係者には相当数いるはずだ」と指摘する。警察庁によれば、暴力団関係者は二〇〇八年末現在で全国に計八万二千六百人。同年中に刑事事件で摘発された暴力団関係者は計二万六千人。単純計算では全体の三割以上に当たる。上冨検事の言う「相当数」は当たっているようだ。
裁判員選任手続きが行われる二日前までに、検察官の手元に裁判員候補者の名簿が届く。裁判員法で、検察側と弁護側は、理由を示さずにそれぞれ四人まで裁判員から外すよう請求できると定めている。
上冨検事によると、名簿を受け取った検察官は「手持ちの資料」を参考に、裁判員にふさわしくない候補者をえり分けるという。資料は、検察庁が捜査や公判で蓄積した暴力団関係者を含めた個人情報とみられるが、上冨検事は詳しい説明を避けた。
これらの「ふるい」を経るため、上冨検事は「暴力団関係者が裁判員に選ばれる確率は低い」と話す。

検察庁、警察は、前科、前歴についてはデータベースを持っているので、それと照らし合わせることで、該当者は排除できるでしょう。また、警察は、暴力団関係者のデータベースも持っていて、一部の地方では、B名簿、G名簿などと称して写真入りのファイルにして、各警察署や検察庁に備え付けるということもやっていて、そういったデータベースに該当があれば排除できるでしょう。
しかし、前科、前歴がなく、表面上は暴力団関係者ではないが実は暴力団関係者、という者も、今は大勢いますから、上記の記事に出てくる、最高検察庁という最高なところにいる偉い検事殿がおっしゃっているように、「暴力団関係者が裁判員に選ばれる確率は低い」と簡単には片付けられないと思います。
裁判員に選ばれて裁判所に行ってみたら、隣に座っている裁判員の小指がなかったり、夏の暑いときであればちらちらと入れ墨が見えていたり、そういう裁判員の意見に反対する意見を述べたところ、帰り道に後ろから誰かにいきなり殴られる、といった怖いことが起きる可能性も、可能性としては十分あるでしょう。
裁判員制度というものは、そういったリスクも抱えた制度である、という現実を直視しないと、適切な対策を講じることもできないと思いますが。>最高なところにいる偉い検事殿