航海士の弁護士「家族と連絡取れず、疲れ…」

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101112-OYT1T00195.htm?from=main2

高木弁護士は、主任航海士が庁舎内に泊まり込みで取り調べを受けていることについて、「事実上の拘束状態だ」とし、家族と十分連絡が取れていないとしたが、「本人は『今の状況の中では仕方がない』と受け止めている」とした。

尖閣ビデオがユーチューブにアップロードされた問題で、今朝は、私もフジテレビ「特ダネ!」に呼ばれてコメントしてきましたが、身柄の問題について、好ましくない状況になっているようですね。
こういった、「宿泊を伴う取調べ」は、態様によっては実質的な逮捕(無令状による)と評価される場合もあり、後に逮捕状が出た場合、違法の問題が生じるだけでなく、そういった状態の下で、仮に自白やそれに準じるような内容のものが得られたとしても、任意性や信用性に大きく影響するということにもなりかねません。そうならないように避けることも、取調べを実施するにあたっては重要なことです。
こういった「国策捜査」が、とても高いレベルからの号令で、事件性等の慎重な検討もなしに行われ突っ走ってしまった場合の弊害が、顕著に出ているという印象を受けるものがあります。