県弁護士会が「違法捜査」訴え会見/富山

県弁護士会が「違法捜査」訴え会見/富山(チューリップテレビ) - Yahoo!ニュース

弁護士会は9日会見を開き、県警の違法捜査に抗議し、再発防止を求める会長声明を発表しました。  

それによりますとゴ被告は逮捕前のおよそ6日間、ホテルに滞在。  

部屋の前には常に捜査員が張り込んだ監視状態で取り調べの際にはトイレを使うときも捜査員がのぞいて様子を確認することがあったということです。 声明では、先月5日にホテルで被告の監視を始めた時点から実質的に違法な逮捕がされたとし、こうした捜査は令状主義を無視する重大な違法捜査だと指摘しています。

 こういった「「宿泊を伴う取調べ」は、著名な高輪Gマンション事件でも問題になり、任意捜査の限界を逸脱しているかどうか、問題になるものです。高輪Gマンション事件では、最高裁が、結論として任意捜査の限界を逸脱していないと判断していますが、実質的な逮捕と評価され違法と判断される恐れが大きい、危うい捜査手法であり(自殺とか逃走を防止したいという捜査機関の意図はわからないではありませんが)、極力、避けるべきものでしょう。

このような捜査が行われると、違法逮捕が先行したことになり、その瑕疵が治癒できないものになって、後の勾留が許されなくなります。結局、捜査に重大な支障が生じることになってしまいます。

富山地検としても、事前に警察から相談を受けたのであれば、こういう違法捜査になりかねない手法をとらないよう、十分にアドバイスすべきであったと思います。

捜査の在り方を考える上で、重要なケースと言えるでしょう。