「見立てに合わぬ供述通じない」 特捜捜査、経験者語る

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堀田氏は今回の事件で、検察に対し、「証拠を改ざんしてまで有罪にしようとする組織」というイメージがついたとみている。「原点に返り、間違えるかもしれないという怖さをかみしめながら捜査するしかない」と言った。

検事の世界は、人数も少なく、狭いもので、その上、人の評価というものが、組織内で力がある人物の評価により大きく左右される傾向が強くあります。そういう人に気に入られれば、日の当たる華やかな道を歩め、そうでなければ、ぱっとしないキャリアになりいつの間にか消えて行く、ということになりがちです。
特捜部の世界では、特にそういう傾向が顕著で、筋書き通りの調書をとってくる検事が実力者により高く評価され、そういう調書がとれない検事は特捜向きではない、と見られるので、評価されて特捜部に定着したい、大きな事件を扱って華やかな道を歩みたい、といった功名心から、勢い、手段を選ばず筋書き通りの調書を無理矢理でもとってくる、ということになりがちです。その意味では、現在の検察庁、特に、特捜部で行われている知能犯捜査は、致命的かつ本質的な問題を抱えていると言っても過言ではないでしょう。
こういった悪弊をどこかで絶ちきらないと、今後も、第二、第三の前田検事が、ゾンビのように次々と出現することは確実です。検察庁内には、前田検事予備軍が、手ぐすね引いて待ち構えていると考えたほうがよいでしょう。