男性は、逮捕当日から取り調べの内容をノートに記していて、その内容は、男性の言い分を聞くというよりも最初から男性を犯人と決めつけたものでした。
私が若手検事の頃、取調べの秘訣、みたいな本をできる限り入手しては読んでいた時期がありましたが、そうした本は警察官や元警察官が書いていることがほとんどで、相手が犯人であるという確信を持って臨まないと自白は得られない、犯人ではないかもしれないという疑念が相手に伝わり逃げられてしまう、といったことがよく書かれていたことが思い出されます。全く的外れということもないようには思いますが、証拠の丹念な収集や客観的な評価といったことがないがしろにされれば、そこに冤罪が生まれてくるのは必然でしょう。
合理的な事件管理、疑問が生じた場合の適切な対応といったことを強力に推進しないと、国民の不信をますます募らせ捜査、公判活動が阻害されることになりかねません。