<インサイダー取引>村上代表を逮捕 事前に株取得情報

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060605-00000052-mai-soci

明朝午前6時過ぎから、東京FM「 EYES ON JAPAN」でコメント予定ですが、まず、感じるのは、村上氏の会見を見る限り、「罪を犯す意思はなかった」といった言い方をしていて、全面的に自白しているわけではない、ということです。故意、犯罪を犯す意思、といったことを含め、今後、捜査により解明されるべき点は少なくない、と言えるでしょう。
また、当初、報道では、村上氏以外の複数の幹部が逮捕されるのではないか、といった推測がなされていましたが、とりあえず、逮捕は村上氏一人にとどまったようで、トップに立つ村上氏が認めた(全面的ではないとしても)ことで、とられる身柄は最小限度で済んだ、ということは言えるのではないかと思います(今後、新たな逮捕者が出る可能性は残りますが)。
私が注目しているのは、ニッポン放送株に関する本件だけでなく、村上ファンドによる他の取引に捜査対象が拡大し、余罪が立件される可能性です。今後、東京地検特捜部により、村上ファンドの手法全般が徹底的に解明されることで、余罪が立件される可能性、ということも、念頭に置いておく必要がありそうです。
こういうことを言うと、「お前は、やはり、ヤメ検だな」と言われそうですが、有罪になるかどうかはわからないものの、ライブドア村上ファンドという、一世を風靡した組織や関係者に対し、捜査当局が乗り出し、逮捕、起訴、といった事態になるということは、この種の経済犯罪に対して、日本の捜査機関による解明機能がそれなりに働いていることを意味していると思います。捜査に対し、種々の批判があるのも当然と言えば当然ですが、資金を持つ組織や関係者が違法行為をやりたい放題、金儲けし放題で、損をするのは多数の一般投資家、捜査による摘発、解明もされない、では、世の中真っ暗闇であり、ライブドア事件村上ファンド事件を、単に「出る杭は打たれる」で片付けることはできませんし、また、すべきでもない、と私は感じています。