エジプト爆発:高級リゾート地 一転、阿鼻叫喚の現場に

http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050723k0000e030040000c.html

エジプト政府は多数の日本人が犠牲になった97年のルクソールでのテロなどを受け、イスラム過激派の徹底的な摘発を行い、国内の過激派は壊滅したとしてきた。それだけに今回の事件は政府にとって大きな衝撃と言える。

こういったテロは、完全な確信犯で、自分の生命すら省みない自爆テロですから、強権的な取り締まりだけでは根絶できないでしょう。

現地のテロ組織に詳しい保坂修司・日本エネルギー経済研究所中東研究センター研究主幹は、「この高級リゾート地は、多くの普通のエジプト人の恨みを買っている場所。だから国内組織の関与の可能性がある。夏を前にした本格的な観光シーズンを前に、基幹産業に大打撃を与えるのが狙いだろう」と語った。

こういった犯行の背景には、思想、信条だけでなく、貧困や富の偏在、政府の無策に対する憤り、富裕層に対する妬みや恨み、といったものがあって、実行犯は、そういった卑近な感情を巧みに利用されて犯行に及んでいるのではないか、という気がします。
豊かとは言えない国の中にある高級リゾート地、というものの、こういった危険性は認識しておくべきでしょう。