「中流危機」

 

出たばかりですが、興味を感じ、早速、読んでみました。

私が物心ついた子供の頃から高校生の頃(昭和40年代半ばから昭和50年代半ばくらい)は、日本の高度経済成長がまだ続いていて、社会に活気がありましたし、一億総中流時代と言われていたような、中間層に厚みがあって豊かな時代でした。

そういった状況が様変わりし、中流危機と言われているような現状、その原因の検討、そこから抜け出すための処方箋は何か、といったことが、この本ではかなり突っ込んで書かれています。

最近話題のリスキリングを強力に推進していくこと、同一労働同一賃金を徹底しつつワークシェアリングを進めワイフワークバランスを保った働き方を定着させること、その先には産業構造改革を進め利益の上がる産業に労働者を集中させていくこと、といったことが分厚い中間層を復活させる道、といったところでしょうか。

この問題を考える上でなかなか参考になる本だと感じました。