清原被告に懲役2年6か月 執行猶予4年の有罪判決

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160531/k10010541211000.html

薬物事件に詳しい元検事の落合洋司弁護士は「この種の事件としては、順当な判決だという印象だ。執行猶予が付く場合は3年というケースが多いが、裁判所は、常習性などを含めて考えた結果、3年では短く、4年が妥当だと判断したということではないか」と話しています。
また、覚醒剤の使用は一般的に再犯のリスクが高いと指摘したうえで、清原元選手の今後について「一生懸命働いて帰ったら疲れて寝るような暮らしをするなど、何かに没頭して薬物に依存しない生活を作っていく工夫をすべきだ。薬物に関わらないような環境を構築し、周りの人も環境を維持できるよう協力していくことが重要だ」と強調しました。
そして、今回のような有名な人物による薬物事件の影響について「多くの人の夢や希望になっている人、特に子どもにとって目標になるような立場の人は、間違いを犯すことで、非常に落胆させるということを自覚しなければいけないと思う」と指摘しています。

昨夜のNHKニュースに出た私のインタビューはかなり短いものでしたが、この記事では私が話したことがうまくまとめられていると思います。
私も、随分と多くの薬物関係の被疑者、被告人を見てきましたが、末端使用者の場合、そのほとんどは事件になって薬物との絶縁を決意するものです。しかし、決意がいつしか忘れられて再犯に及び、刑務所と社会を行ったり来たりという人生になる人がかなり多いのも事実です。もちろん、中にはきちんと更生して真面目にやっていく人もいます。その間の分かれ目は何なのか、未だにはっきりとはわからないのですが、つい間違いを犯しそうになった時、更生を決意した自分を喜んでくれた人、再犯に陥ることで喜びが悲しみに変わる人の姿が、脳裏にどれだけ浮かんでくるかということも大きいのではないかという気がします。人間は弱いものですが、そういう自分の弱さを常に見つめつつ、心の支えになるものを常に持ち続けて、踏み出してはいけない一線を踏み出さずにいられるかどうか、清原被告人についても、そこが今後問われることになるのでしょう。特に、上記の記事の私のコメントの最後の一文は強く認識してほしいと思っています。