元特捜部長ら、上告断念を表明 証拠改ざん事件が終結

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131008-00000039-asahi-soci

昨年3月の大阪地裁判決は、2人が2010年1月末〜2月初め、部下の主任検事(46)=証拠隠滅罪で有罪確定=が押収品のフロッピーディスクのデータを改ざんしたと知りながら、誤って書き換えた「過失」とすり替えて処理したと認定。二審・高裁判決もこれを支持していた。

この事件の総括的な感想は、

犯人隠避事件控訴審 新証拠なく25日判決
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20130922#1379854825

でコメントした通りですが、控訴棄却になれば被告人が上告はするだろうと私は見ていましたから、上告しないという選択は意外でしたね。無理な上告をしても覆る可能性は相当低い、という、冷静、現実的な判断に基づくものかもしれませんが、ここまで激しく争われた事件でしたから、最高裁での検討、判断を見てみたかった、という気はします。
特捜部長、副部長という要職にあった人々が、このような事件で有罪判決を受け確定したことは、日本の刑事司法の歴史上、長く残ることでしょう。後世において、この事件が、刑事司法や検察の改革へとつながったと評価されるように、今を生きる我々は、それぞれの立場で努力を重ねて行かなければならない、と感じます。
残念な、重いものを感じる結末でした。