<笹子トンネル崩落事故>5人犠牲のワゴン車永久保存へ

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130430-00000041-mai-soci

「このままでは何もなかったことになる」。信一さんは3月中旬、他の4人の遺族と話し合い、永久保存を求めることで一致。中日本高速から今月22日、「車をレンタカー会社から譲り受け保存する。再発防止策の一環として活用を検討する。他の2台も遺族の意向を踏まえ同様に扱う」と回答があったという。

上記の記事に添付されている画像を見ると、原型がまったくわからないほど破壊され、燃えてもいて、この中にいた人々の苦痛が察せられます。ご冥福をお祈りします。
事件、事故は、発生直後は大きく報道もされ人々の印象に残りますが、時の流れとともに次第に風化します。悲しく辛い記憶は、風化することでかえって楽になる、ということもありますが、風化することで、教訓や戒めが、徐々に忘れられて、同様・類似の事態の発生につながる、ということはあってはならないことでしょう。
日航ジャンボ機墜落事故の遺品等についても、様々な議論がありましたが、結局、日航の施設で保管、展示されることになりました。単に資料や画像だけで見るよりも、生々しい、様々な品々を目の当たりにすることで、人の生命にも関わる仕事が、一旦、失敗すると、いかに甚大な被害を発生させ、被害者だけでなくその関係する多くの人々の生活、人生を暗転させてしまうか、ということを痛感することが可能になります。その意味で、上記のトンネル事故の被害車両が、今後、しかるべき場所で保管、展示される意義は大きいでしょう。
将来的には、こうした事故に関連する遺品等を、集めて保管、展示する施設を、公的資金も投入して建設、公開する、ということも検討されてよいのではないかと思います。