焦げた遺品に見た父の優しさ「伝えたいこと、いっぱいあったはず」【日航ジャンボ機墜落事故36年】

焦げた遺品に見た父の優しさ「伝えたいこと、いっぱいあったはず」【日航ジャンボ機墜落事故36年】(ハフポスト日本版) - Yahoo!ニュース

墜落した機体は、事故の7年前の1978年6月2日、伊丹空港に着陸する際に胴体尾部を滑走路に打ち付ける「尻もち事故」を起こしていた。 当時の運輸省航空事故調査委員会は、調査報告書の中で、1978年の事故後に不適切な修理が行われたこと、疲労亀裂が点検整備でも発見されなかったことが1985年の事故原因に関与しているとみられると結論づけた。

 過失により人が死傷した事件は、私も、検事として、弁護士として、数多く担当したことがありますが、単一の過失で結果が発生することは多くなく、複数の過失が連鎖して結果が発生することが多いと思います。ただ、法的には、責任のある過失が絞り込まれていき、すべてが追及されないことにはなりますが。

尻もち事故がなければ、ボーイングの修理工事にミスがなければ、その後の日航の点検で不具合が発見されていればと、悔い、残念さは今なお残りますが、人間の行為に完全はなく、そういう不完全な行為があっても事故を発生させない、人を支障させない、そういう防止体制をいかに確立するかが常に問われているということでしょう。

その意味で、この事故を含め、様々な事故の原因が究明され、再発防止へと適切にフィードバックされていくことを願わずにはいられません。