「ほんまにごめん」生徒心中吐露「苦しくて涙」

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120713-00000830-yom-soci

ある生徒は、苦しい胸の内をこう記した。
「どれだけつらかっただろう。どんな思いで飛び降りたのだろう。そう考えると、悲しくて苦しくて涙が出る。相談に乗ってやれたらよかったのにと悔しい気持ちでいっぱいです」
男子生徒はクラスでも部活動でも、冗談を言って周囲を和ませるムードメーカー的存在。そんな彼が抱えていた苦しみに、多くの生徒は、仲間を失って初めて直面することになった。
ほかの生徒も「もっと早く気づいてあげればよかった。ほんまにごめんな、ゴメン。ゴメン。ゴメン」などと書き、いじめに気付いていた生徒は「見て見ぬふりをしてしまった」と、無念さをにじませた。

男子生徒の自殺直後、学校はいったん、報道機関などに「いじめはなかった」と公表した。これに対し、「絶対、先生とかも気付いていたと思う。いいかげん、隠さずに話してほしい」などと多くの生徒が違和感を持っていた。
自分たちが目撃したいじめが、自殺の原因だったのではないか。そんな思いで、徹底的な調査を期待する声も少なくなかった。
ある生徒は「絶対に真実を突き止めてほしい。事実がどうであっても、学校を守るために封印するのは絶対にやめてください」とクギを刺していた。

こういったいじめは、いじめられた人に深刻、重大な影響を及ぼすだけでなく、周囲の生徒等の心にも、拭いがたい傷を残すということがよくわかりますね。また、保身等の様々な思惑があったものと推測されますが、いじめはなかった、などという、到底通りようのない見え透いた嘘をついたことが、生徒らに不信感を抱かせたということも見逃せないでしょう。いじめに立ち向かうことなく、なすべきことをなさなかったことが、次々と深刻な事態を呼び、それを糊塗するために嘘を重ね、それがさらに不信を招くという、蟻地獄のような、負のスパイラル状態に陥っていることがよくわかります。
こういった負のスパイラル状態に陥らないためにはどうすべきか、という貴重な教訓を、この不幸な事件から是非とも引き出して、日本全国の学校、教育委員会で共有する、ということが是非とも必要ではないか、と感じます。