元検事「真実曲げられない」 改ざん隠蔽認めた理由証言

http://www.asahi.com/kansai/news/OSK201110190025.html

前田受刑者は検察側の質問に対し、証拠隠滅容疑での逮捕直前の昨年9月、改ざん当時の特捜部長の大坪弘道被告(58)=犯人隠避罪で起訴=から「仲間と家族のために頑張ってくれ」と口止めされたと説明。昨年2月には、副部長だった佐賀元明被告(50)=同=から「FDのデータは誤って書き換えた」とする「過失」のストーリーを書いた虚偽の上申書を作るよう指示された、と述べた。

以下は、私の「見立て」ですが、元部長、副部長としては、前田が、よもや最高検の取調べに対し隠避されたことを自白はしないだろう、隠避したとの疑いは生じても、最高検は、組織防衛のため、そこまで事件としてはやってこないだろう、といった甘い見通しの下、徹底して否認を通すことにしたものの、上司の関与については黙秘していた前田が、一転して全面的に認めてしまい、最高検も、上司による犯人隠避まで解明、立件する方針を固めてしまったため、読み違いの結果、逮捕、起訴されてしまった、ということではないかと推測しています。証拠開示を受けてみると、がっちりと証拠が固められてしまっていたものの、周囲の支援があまりにも大きく、引っ込みがつかなくなり、また、あわよくば無罪を、という微かな希望もあって、その後も無理な否認を通している可能性もあるのでしょう。
現在の状況では、被告人両名とも有罪になる可能性が極めて高く、そうなった場合、検事による証拠改ざんという醜悪な権力犯罪を隠蔽し、起訴された村木さんを無理やり有罪に陥れ自分たちの保身を図ろうとした稀に見る悪質な権力犯罪であり、あまつさえ、無理な否認を執拗に続け反省の態度も見られないと裁判所により断じられて、執行猶予がつかず実刑になる可能性も、かなり高まってきたのではないかと思います。