http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110412-00000006-maip-soci
検察側の冒頭陳述によると、上村元係長に証明書作成を指示したとして、特捜部は厚労省元局長、村木厚子さん(55)=無罪確定=を起訴したが、FDデータは検察の描く事件の構図と合わなかった。前田元検事は法廷で、村木さんの裁判が紛糾するのを避けたかったことと、元特捜部長、大坪弘道被告(57)=犯人隠避罪で起訴=からの叱責(しっせき)を恐れて、改ざんしたと動機を証言していた。
執行猶予判決の可能性も指摘されていましたが、私自身は、検事が、それも主任検事という立場にある者が重要証拠を改ざんするという悪質性から、実刑の可能性が高いのではないかと思いつつも、情状面も考慮されて、実刑でも懲役1年程度ではないかと思っていました。懲役1年6月というのは、なかなか厳しいもので、裁判所の、この事件に対する厳しい姿勢が出たものと思われます。事件を矮小化して組織防衛を図りたいという検察庁の思惑と、被告人にとって有利に事を運びたいという弁護人の思惑(これはそれなりに理解できますが)が合致する面があり、当事者が結託して、被告人は悪くないと言い合うという、異様な、醜い公判になっていたようですが、裁判所も、そういう茶番劇に乗せられるほど愚かではなかったということでしょう。
期待していたであろう執行猶予判決が得られず、控訴、上告して執行猶予がつく可能性は皆無と思われますから、今後、これが前田元検事の、元上司らの公判における証言に、どのように影響するかが注目されます。