<証拠改ざん公判>検事「動機の説明が不十分」と助言

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111014-00000130-mai-soci

国井検事は「なぜ検証したか動機が不十分」と助言し、「FD所有者で厚生労働省元係長の上村勉被告(42)=郵便不正事件で公判中=が自宅に隠していたから検証した」と変更するように提案したという。
弁護側から「動機の構成を助言したということか」と聞かれ、国井検事は「大坪被告らから『ミステークストーリーに合うよう聞き取れ』と指示された。私から提案したり修正したことがあったと思う」と述べた。

ここまで積極的に加担していれば、犯人隠避罪の共同正犯で、これが検事ではなく一般人であれば、躊躇なく逮捕、勾留はされていたでしょうね。処分としては、上司の指示に従っただけで利得がない、といった理由で起訴猶予にはなったかもしれませんが。
先日、大阪地裁で傍聴した際に、

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20111012#1318427669

尋問では、國井検事が、最高検による取調べ開始後、間もなく、被疑者として取調べを受けるようになり、元検事2名(1人は検事正経験者とのこと)に相談するようになった、ということが語られていましたが、その経緯については、「遠慮させてほしい」の1点張りで、語ろうとされていませんでした。不思議なことに、弁護人の中でちょっと異議めいたことを述べた人はいたものの、弁護人が、証言するよう厳しく求めることはなく、不問に付されていて、内容によっては、最高検との不明朗な取引の可能性が生じるなど、些末な尋問をくどくどと繰り返しているより、よほど尋問する価値がありそうなのに、こういう生ぬるいことをやっているようでは、とても無罪は取れないのではないかという印象を、率直に受けました。

とコメントしましたが、こういった、共犯関係にあることが濃厚な者が、不問に付され、被告人に不利なことをべらべらとしゃべっていて、自分に不利なことを聞かれると、遠慮させてほしい、などと白々しく言って逃げているわけですから、弁護人としては、些末な、どうでもよいことを重箱の隅をつつくようにだらだらと聞く暇があったら、こういった点に鋭く切り込むべきでしょう。
とはいえ、そういった効果的な反対尋問をするでもなく、着々と検察立証は進んでいますから、前田元検事が出廷して、検察立証に沿う証言をすれば、有罪方向でほぼ固まる、ということになりそうです。