入手どこ? 動機は? なぜ名乗り? 映像流出残る疑問

http://www.asahi.com/national/update/1110/TKY201011100542.html
http://www.asahi.com/national/update/1110/TKY201011100542_01.html

「共犯者」はいないのか。捜査当局は、公私で扱ったパソコンや記録媒体を押収して解析を進めるとみられる。

国家公務員法における守秘義務違反に該当するためには、漏らした情報が「実質秘」、すなわち、非公知のもので実質的に保護に値する秘密でなければならないとするのが判例ですから、そういった秘密性を的確に判断するためにも、名乗り出てきた海上保安官が情報を入手した経緯が、事件としては(そもそも「事件性」自体が問題ですが、それはともかく)解明される必要性が高いでしょう。共犯になるかどうかはわかりませんが、その意味で、他に関与者はいなかったのかという捜査を、真剣に解明するのであれば、避けて通ることはできないと思います。
ただ、素朴な国民感情としては、海上保安庁の巡視船に船をぶつけた船長(公務執行妨害罪は、問題になっている国家公務員法違反より法定刑が格段に重い)が処分保留で釈放され故国へ凱旋帰国、今後、不起訴見込み、それに義憤を感じて行為(本来、公開されても何の支障もない、海上での出来事に関するビデオを公開したに過ぎない)に及んだ可能性が高い公務員が徹底的に刑事責任を追及されるというのは、釈然としないし納得できないという人が多いでしょう。私も、素朴にそのような印象を持っています。