http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100108-00000578-yom-soci
昨年12月に発覚した誤りと合わせると、22件となる。同システムは裁判員裁判で裁判員が量刑判断の参考にするために利用されており、再発防止のため、データを入力する全国の各地裁・支部とともに最高裁が入力内容を確認する二重チェック体制を敷くとしている。
発表によると、判決の量刑の入力ミスが10件見つかった。ミスの内容は〈1〉殺人未遂事件で、実際の判決が懲役8年だったのに、懲役10年としていた〈2〉強盗致傷事件で、同4年を3年と入力していた――など、実際の判決と2年から半年のずれがあった。また、薬物事件での薬物量の入力ミスも9件あり、1グラムと入力すべきところを入力を忘れたり、1グラムと入力すべきなのに3グラムとしたりなどのミスがあった。
このほか、薬物量を入力する際、小数点以下は切り上げるルールになっていたのに、小数点以下の数値を入れたといった細かなミスは100件以上にのぼった。
私が検察庁にいた際、様々な量刑資料を見ていましたが、元になるものは判決に立ち会った検察官が作成するものなので、基本的には信頼できるという前提で見ていた記憶があります。量刑資料を見る際、個別に1件1件見るという見方をする前に、同種のものを数件から十数件くらい並べて傾向を見る、という見方をする場合が多いと思いますが、それでも、個別に特定の件を検討することもあって、その際、上記の記事にあるように判決結果自体が間違っている、ということになると、やはり、かなりまずいな、というのが実感ですね。裁判所は、厳密に物事を進めているようで、意外といい加減なんだな、という印象を受けるものがあります。
人間のやることで間違いはあるので、今後とも、量刑資料を見る際には注意が必要でしょう。