台湾法務当局、検察官に日本のマンガを配付 思いやりを学ばせる目的

http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2680023/5130770

「アイシテル」は、5年生の少年に息子を殺された母親が加害者一家と和解するという実話に基づいたマンガで、日本では前年にテレビドラマ化され非常に高い評価を受けた。
法務部は検察官に2000部を配付しているが、これは同部が推進する「修復的司法」の一環。修復的司法とは、被害者と加害者間の関係修復や和解を促すこと。
法務部の更正・社会的保護部局幹部は、「検察官は、今以上に思いやりをもつことになり、被害者と加害者との間の理解を促し、対立を和らげる手助けができるだろう」と語っている。

「アイシテル」は、私にしては珍しくドラマを通しで観ましたが、稲森いずみが出ているから、というだけでなく、ドラマとしてもかなりの完成度でしたね。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090416#1239810661
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20090627#1246070977

台湾では、修復的司法ということについて、ここまで踏み込んでいるというのが意外でした。日本の法務・検察当局は、こういった路線ではなく、被害者と一体となって被疑者、被告人を徹底的に追い詰め破滅させて行く、「破壊的司法」の道を歩んでいますが、1つの素養として、修復的司法の考え方を学んでおくのは意味があることでしょう。ただ、視野が狭く幼稚な正義感でしか物事が見られない人が多い組織なので、そもそも、そういったことを組織的に学ぶということが困難かもしれません。