海軍反省会

[証言録]海軍反省会

[証言録]海軍反省会

昨夜から、3夜連続で放映中のNHKスペシャル「海軍 400時間の証言」の関連本です。昨日、書店へ行ったところ見かけたので、早速、購入し、徐々に読みながら、昨夜、今夜とNスペのほうも見ました。明日の第3回も見ようと思っています。

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090809.html
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090810.html
http://www.nhk.or.jp/special/onair/090811.html

海軍反省会」。戦後35年が経過した昭和55年から11年間、海軍の中枢・『軍令部』のメンバーが中心となって秘密に集まっていた会合である。70〜80代になっていた彼らは、生存中は絶対非公開を条件に、開戦に至る経緯、その裏で行った政界・皇族・陸軍などへの働きかけなどを400時間にわたって仲間内で語っていた。戦争を避けるべきだと考えながら、組織に生きる人間として「戦争回避」とは言いだせなくなっていく空気までも生々しく伝えている。

内容は、本のほうが断然詳しいのですが、Nスペのほうは、残されたテープの中の、出席者の肉声が流れるため、生々しく迫真的で強い印象が残ります。語られている中には、戦後に出た様々な書籍等で既に取り上げられている問題点も多々ありますが、所属していた組織も消滅した中で、「元」という肩書の人々が集まり、時には険悪なムードになりつつも、真剣に語り合っている様子には鬼気迫るものもあって、敗戦に至るまでの歩みを振り返る上で、本も番組も、かなり貴重なものという印象を強く受けています。