- 作者: 門田隆将
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2011/08/04
- メディア: 単行本
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私は、こういった戦史関係の本は読んでいるほうに入ると思いますが、これはかなりの読み応えがある、と思いつつ、読み進めているところです。語っているのが、既に90歳を越えるような年齢に達している、実戦経験がある人々で、もう、そろそろ、こういった人々の肉声を聞くことはできなくなる時期に来ている、ということを感じます。その意味で、書名にあるように、「最後の証言」と言えるでしょう。
先日、
兵士の証言、散った青年の潔さ教訓に
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20110814#1313295982
でコメントした記事は、上記の本の抜粋という性格を持っていたようで、本のほうでは、より具体的で詳しい体験談が紹介されています。特に印象に残ったのは、特攻について、戦後、よく美化されているように、純粋な気持ちで志願する、といった状況ではなく、戦局が悪化し他の選択肢がなくなる中、事実上の強制といった流れが作られてしまい、抵抗する術もないまま若い将兵が特攻へと駆り出されていった実態で、この点は、
http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20110812#1313116320
でコメントした
- 作者: NHKスペシャル取材班
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/07
- メディア: 単行本
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で、特攻について、実戦部隊の関係者が海軍軍令部関係者を厳しく批判していたことが紹介されているのを読んだ直後であっただけに、深く考えさせられるものがありました。
今後、第2部「妓ク軍玉砕編」、第3部「大和沈没編」が刊行予定ということですから、かなり読み応えのある3部作になることは確実でしょう。