http://www.asahi.com/international/update/0213/TKY200902130321.html
http://www.asahi.com/international/update/0213/TKY200902130321_01.html
バチカン市国は11日、成立から80周年を迎え、本来であれば祝賀ムード一色のはずだが、逆に緊張感に包まれている。きっかけは、教義の解釈をめぐる対立から破門された超保守派司教4人に対し、1月に破門の解除を決めたことだ。その1人が、昨年11月にテレビインタビューで「ナチスのガス室で殺された者はいない」とホロコースト(ユダヤ人大虐殺)を否定したことから、批判が巻き起こった。
第2次世界大戦中のローマ法王ピオ12世(在位1939〜58年)は、ホロコーストを公の場で非難しなかったとして戦後批判された。
以前、購入して読みかけになっている
- 作者: 大澤武男
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を少し読みなおしてみたのですが、その本の帯にある「神の代理人は、なぜホロコーストに対し沈黙したのか」という問題は、深刻であり、かつ、今に至るまで尾を引いていて、そういった歴史的背景も踏まえないと、上記のような、「巻き起こる批判」というものを的確に理解できないように思います・
上記の本の著者は、最後に、
ユダヤ人を救うべき立場にあった教皇庁と連合国、そしてユダヤ人を絶滅しようとしていたナチス・ドイツの三者には、度合こそ違え、反ユダヤ思想の一端が、共通して見られるということである。
と指摘していて(180ページ)、こういった背景(反ユダヤ主義)は、
ホロコースト―ナチスによるユダヤ人大量殺戮の全貌 (中公新書)
- 作者: 芝健介
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でも指摘されていましたが、それだけに根が深い問題であり、現ローマ法王は、踏んではならない一種の地雷のようなものを思い切り踏んでしまったのではないか、という印象を強く受けます。